短い答え
はい。同性に惹かれる人もムスリムであることができ、しかもよいムスリムであることができる。イスラームは人がすることを裁くのであって、その人が持つ感情を裁くのではない。預言者(ﷺ)は、アッラー(﷾)は人々の心の中の、彼らが行動にも言葉にもしない思いを赦されると言った。イスラームが禁じるのは、男と女の間の結婚の外での性である。その規則はすべての人に同じであり、クルアーンは同性間の行為を禁じられたものの中に挙げている。どんな欲望と闘っている、あるいは時に倒れるムスリムも、なおムスリムである。彼は誠実に悔悟し、再びそれをしないよう努めなければならず、アッラー(﷾)は最も慈悲深いお方である。どのムスリムも誰をもあざけったり、傷つけたり、脅したりしてはならない。アッラー(﷾)は顔ではなく、心と行いをご覧になる。
詳しい説明
感情は罪ではない
預言者(ﷺ)は、アッラー(﷾)は彼の共同体に、彼らがそれを口にしたり行動したりしない限り、彼らの心に起こる思いと衝動を赦されたと言った。クルアーンは、アッラー(﷾)はどの魂にも耐えられる以上の重荷を負わされないと言う。それで同性に惹かれる男や女は、それを感じることによって何も悪いことをしていない。イスラームは誰にも自分が感じるものを変えるよう求めない。それは、すべての信者に求めるように、自分がすることを守るよう求めている。
アブー・フライラによれば、預言者(ﷺ)は、アッラーは自分の共同体に、心をよぎる悪い考えを、それを口にしたり実行したりしない限り赦されたと言った。
“アッラーは誰にも、その能力以上のものを負わせられない。人は自ら得たもの(善行)によって自らを益し、自ら稼いだもの(悪行)によって自らを損ねる。(こう祈るがよい。)「我らが主よ、私たちをお咎めにはならないで下さい。もし私たちが忘れたとしても、また過ちを犯したとしても。我らが主よ、また、あなたが私たち以前の者たちに課されたような厳しいご命令を、私たちには課さないで下さい。我らが主よ、そして、私たちが担いきれない重荷を、私たちに負わせないで下さい。また、私たちを大目にご覧になり、私たち(の罪)をお赦しになり、私たちにご慈悲をおかけ下さい。あなたは私たちの庇護者なのですから。ゆえに不信仰者である民に対して、私たちを勝利させて下さい」。”
クルアーンが禁じること、そして誰に対してか
クルアーンは預言者ルートについて語っている。彼は自分の民に、なぜアッラー(﷾)が彼らのために創られた妻たちを放っておいて、女ではなく男に欲望をもって近づくのかと尋ねた。それはこれを度を越すことと呼んでいる。それはまたすべての信仰する男女に、貞潔を守るよう告げている。規則はすべての人に一つである。性は男と女の間の結婚の中にだけ属する。女に惹かれる未婚の男も、男に惹かれる男と同じ規則に従う。
“また、ルートがその民に(こう)言った時のこと(を思い出すのだ)。「一体あなた方は、全創造物のいかなる者もあなた方以前には行わなかった醜行に、手を染めるというのか?本当にあなた方は女性を差しおいて、欲望ゆえに男性に赴こうとしている。いや、あなた方は度を越した民である」。”
“一体あなた方は、創造物(である人類)の内の男性に近寄るというのか?あなた方の主があなた方のためにお創りになった、自分たちの妻を放ったらかしにして?いや、あなた方は(アッラーの法の)違反者である民である」。”
“(預言者よ、)信仰者の男たちに、彼らの視線の一部を(見ることを禁じられた物事から)低め、その陰部を(禁じられた物事から)守るよう、言え。それが彼らにとって、より清いことなのだから。本当にアッラーは、彼らが成すことに通暁されておられるお方。”
罪を犯すムスリムもなおムスリムである
すべてのムスリムは罪を犯し、そのどれもそれによってイスラームを離れはしない。預言者(ﷺ)は、もし人々が罪を犯さなければ、アッラー(﷾)は罪を犯し、かれに赦しを求め、赦される民をもたらされるであろうと言った。クルアーンは、悪を行い、それからアッラー(﷾)を思い出してかれに赦しを求める者たちを称えている。それは自分自身を損なったすべての者に、アッラー(﷾)のご慈悲に絶望するなと告げている。しかし赦しは彼に何かを求めている。クルアーンは信者に「真摯な悔悟」をもってアッラー(﷾)に立ち返るよう告げ、「知った上で、自分のした(悪い)ことに固執し続けることがない」者たちを称えている。誠実な悔悟とは、本当の後悔、罪をやめること、そしてそれからそれを避けようと努めることを意味する。同性への欲望と闘い、時に倒れるムスリムは、罪と闘っているほかのどのムスリムとも同じ立場にいる。彼は誠実に悔悟し、その罪を避けようと努めなければならず、アッラー(﷾)は赦す用意ができておられる。
アブー・フライラによれば、預言者(ﷺ)は、自分の命をその御手に握る方にかけて誓った。もしあなたがたが罪を犯さないなら、アッラーはあなたがたを取り去り、罪を犯してはアッラーに赦しを求める民を連れて来られ、かれは彼らを赦されるであろう。
“また、醜行をしたり、(罪を犯すことで)自らに対して不正をしたりした時にはアッラーを思い出し、その罪の赦しを乞う者たち。——アッラーの外に、誰が罪を赦すことが出来ようか?——そして彼らは、(アッラーに悔悟すれば、それを受け入れられることを)知った上で、自分のした(悪い)ことに固執し続けることがない。”
“(使徒よ、われがこう言っている、と言え。)「自分自身に対し、(罪という重荷を)背負いに背負った、わが僕たちよ。アッラーのご慈悲に絶望するのではない。本当にアッラーは、罪を全てお赦しになるのだから。本当にかれこそは、赦し深いお方、慈愛深いお方なのだぞ。”
“信仰する者たちよ、アッラーに真摯な悔悟をせよ。あなた方の主は、あなた方のためにあなた方の悪行を帳消しにして下さり、あなた方を、その下から河川が流れる楽園にお入れになろう。アッラーが預言者と、彼と共に信仰した者たちを辱められはしない、(復活の)その日に。彼らの光は(地獄の上の架け橋のもとで)、彼らの前方と右手を(彼らと共に)進む。彼らは言うのだ。「我らが主よ、私たちに(天国に到達するまで)私たちの光を完遂させ、私たちをお赦し下さい。本当にあなたは、全てのことがお出来であられるお方なのですから」。”
誰も誰をもあざけったり傷つけたりしてはならない
クルアーンは信者に、互いにあざけるなと告げている。あざけられる者が、あざける者よりも優れているかもしれない。預言者(ﷺ)は、ムスリムは自分の兄弟を不当に扱わず、辱めず、見下さないと言った。彼はまた、アッラー(﷾)は顔や富ではなく、心と行いをご覧になると言った。どのムスリムも誰をも傷つけたり脅したりしてはならない。そしてムスリムは自分が住んでいるどの国の法も守る(17:34)。
“信仰する者たちよ、ある民が別の民を馬鹿にしてはならない。(馬鹿にされた)彼らの方が、(馬鹿にした)彼らより優れているかもしれないのだから。また、ある女性たちが、別の女性たちを馬鹿にしてはならない。(馬鹿にされた)彼女らの方が、(馬鹿にした)彼女らより優れているかもしれないのだから。また、あなた方自身を中傷したり、(本人が嫌がる)あだ名で呼び合ったりしてはならない。信仰(に入った)後に放逸さで呼ばれることの、何と醜悪なことか。そして(これらの悪事から)悔悟しない者こそは、不正者なのである。”
アブー・フライラによれば、預言者(ﷺ)は言った。アッラーはあなた方の顔や財産を見られるのではなく、あなた方の心と行いを見られる。
“また、孤児の財産には、それが最善の形でない限り、彼が成熟するまで近づいてはならない。そして契約を全うするのだ。実に契約は(復活の日)、問われることになるのだから。”
聖書も同じことを言っている
これはイスラームの教えだけではない。モーセの律法は言う、「あなたは女と寝るように男と寝てはならない」。新約聖書では、パウロは「女の自然の用を捨てて」いる男たちについて書いている。自分たちの聖典を堅く守るユダヤ教徒とキリスト教徒は、同じ規則に縛られている。
“あなたは女と寝るように男と寝てはならない。これは憎むべきことである。”
“それゆえ、神は彼らを恥ずべき情欲に任せられた。すなわち、彼らの中の女は、その自然の用を不自然なものに代え、男もまた同じように女の自然の用を捨てて、互にその情欲の炎を燃やし、男は男に対して恥ずべきことをなし、そしてその乱行の当然の報いを、身に受けたのである。”
さまざまな視点
批判者が言うこと
批判者は、イスラームは同性愛者を断罪していると言う。ある者は、クルアーンのルートの話はまったく同性間の関係についてではないと論じる。
批判者は、イスラームは同性愛者を憎んでいると言う。
反論
イスラームは感情ではなく行いを裁く。預言者(ﷺ)は、アッラー(﷾)は人々が行動しない衝動を赦されると言った。それはムスリムが誰をもあざけることを禁じており、アッラー(﷾)は心と行いをご覧になる。結婚の外での性についてのその規則はすべての人に同じである。
ある者は、ルートの民の罪は同性間の関係ではなく、暴力や客への残酷さであったと論じる。
反論
クルアーンは行為そのものを名指している。「あなた方は女性を差しおいて、欲望ゆえに男性に赴こうとしている」。それはまた「男性に近寄るというのか」と言い、「あなた方の主があなた方のためにお創りになった、自分たちの妻」を放っておくことを言っている。
イスラームの視点
同性に惹かれる人はムスリムであることができる。感情は罪ではない。男と女の間の結婚の外での行為は、すべての人にとって罪である。倒れるムスリムは誠実に悔悟し、再びそれをしないよう努めなければならず、誰も誰をもあざけったり傷つけたりしてはならない。
預言者(ﷺ)は人々の心の中の衝動について語った。アッラー(﷾)はそれらを赦される、と彼は言った、もし人々がそれに基づいて行動したり、それを口にしたりしなければ。
クルアーンは、女ではなく男に欲望をもって近づいたことでルートの民を断罪している。
罪を犯すムスリムもなおムスリムであり、最も慈悲深いアッラー(﷾)は誠実に悔悟する者たちを赦される。
クルアーンは信者が互いにあざけることを禁じており、預言者(ﷺ)は、アッラー(﷾)は心と行いをご覧になると言った。